音大生は周りに同じ環境の知り合いが圧倒的に多い為、
「タフだな」と、自覚がある学生さんは少ないと思います。
それでは、
タフな音大生はなぜ一般就職に強いのか解説しましょう。
1、打たれ強さ(個人戦)
音大では、専攻楽器のレッスンが授業のメインになります。
週に1度あるレッスンでは、
エチュード(練習曲)と曲を先生にご指導いただくのですが、
これがまた自分との戦いになります。
指が動いていない箇所や強弱など、
楽譜に書かれている情報を1つでも見落とすと、
すぐに先生から指摘されます。
そして、表面的な音の直し以外にも、
その曲の理解度や、
どのような感情でそれぞれの箇所を演奏しているのか、
細かいニュアンスも必要になります。
「ここが苦手だな・・・」
と思いながら演奏すると、
見事にその部分を指摘されます。
占い師のように全て見透かされているので、
本当に痛いところを突かれます。
そして、
指摘された一番苦手な箇所に向き合い練習をして、
また次週レッスンに挑みます。
そのような繰り返しをしていて、
タフでないはずがありませんよね!
2、打たれ強さ(チーム戦)
管楽器や弦楽器の場合、
合奏の授業でオーケストラや吹奏楽を履修できます。
ピアノの場合は、
管楽器や弦楽器と一緒に室内楽を履修可能です。
オーケストラや吹奏楽は、
年末実技試験の結果を元に、
希望者の成績順に履修できるかが決まります。
室内楽の履修は、
なんと言ってもメンバーを集める事ができるかどうかです。
管楽器と弦楽器とピアノで編成を組みたい場合は、
学内のあらゆる場でコミュニケーションを取り、
室内楽を自分と組んでもらえるよう仲良くならなければ、
履修する事はできません。
どちらにしろ、
履修まで過酷な戦いになるのですが、
履修後にも試練が待ち受けています。
それは、チームワークです。
例えば、
吹奏楽では数人のメンバーで同じフレーズを吹いたり、
ハーモニーを担当したりします。
同じパートが2人であろうと、10人であろうと、
1人でもミスをしたら連帯責任です。
その1人が吹けるようになるまでみんなで協力して、
全員が吹けるようになって初めて指揮者からOKがもらえます。
室内楽は、
各自が同じ熱量で取り組まないと、
温度差がアンサンブルの音に出てしまい、
人を感動させる演奏にはなりません。
練習スケジュールもメンバー全員で決めます。
毎回遅刻してくるメンバーもいれば、
毎回練習不足で足を引っ張るメンバーもいますが、
そこを怒っても音楽は完成しません。
遅刻しないように当日連絡をしたり、
上手く出来ない箇所を一緒に練習したり、
解釈の異なるフレーズをとことん議論したり、
フォローの嵐なのです。
どのような人と組んでも、
チームワークで乗り切る忍耐強さが必要になります。
3、一般就職に活かす
「タフさがどれだけ就職に有利か」
就活で大切なのは、
打たれ強さと情熱です。
もちろん、
希望した1社目で内定をいただければ良いのですが、
そうとは限りません。
エントリーシートは何度も修正をし、
面接の練習も1度きりではありません。
自分に足りていない所に向き合い、
諦めない粘り強さと情熱を持ち続ける事は、
音大でしっかり学んできたはずです。
そのタフさを就活に向けてみてください。
きっと素晴らしい道が開けるはずです。
一般就職を希望される音大生の皆様、
私達と一緒に情熱を持って取り組んでいきましょう!
過去ログ「音大生にとっての自分探しとは」